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【兆し 第3回】世の中の”なくてはならない”を創り、見えないところで社会課題を解決している”なくてはならない”会社 ~CKD~

 突然ですが、みなさんは、大人気のマンガ・アニメ作品「はたらく細胞」とコラボしている企業が愛知県に存在することをご存じですか?実はCKDが若年層の人材確保を目的に、就活生向けスペシャルサイトや会社説明動画でコラボし、名古屋市営地下鉄の名城線では車両の広告ジャックもおこなっています。
 この企画は、「斬新な発想を有する企業であること」をPRできないか、「若者の感性に訴えかけること」ができないかという、社長の問題提起から始まりました。会社のPRにとどまらず、マンガ・アニメキャラを通じて業務内容を紹介する等、若者からの関心を引き出せるよう、工夫されています。
 是非、HPをご覧ください。
https://www.ckd.co.jp/company/anime/

 今回は、愛知県小牧市にあります「Creating Solutions Together」をブランドスローガンに掲げるCKDの経営企画部 部長の武田正功さん、人事部 副部長の富田敦さん始め、社員の皆さまにお話を伺いました。
 このスローガンには、お客様やビジネスパートナー、CKD社員と共に、創造性と革新性をもって自動化技術の探究と共創を深め、環境社会の課題を解決し豊かな未来を拓いていく想いが込められています。

インタビューの様子(左から経営企画部 企画グループ グループリーダー 横枕祐さん、経営企画部 部長 武田正功さん、人事部 副部長 富田敦さん、人事部 人材開発グループ グループリーダー 森寛貴さん、人事部 ダイバーシティ推進室 室長 中川明美さん)

このマガジンでは、VUCAの時代、社会構造や取り巻く事業環境の変化の「兆し」を捉えて、持続的な成長に向けて変化に対応している企業の取組をご紹介します。
なお、企業の取組については中部経済産業局が2024年9月に発刊した「兆しレポート第7回(テーマ:多様な価値観を有する若者など働き手の視点に立った「人への投資」拡充の兆し)URL:https://www.chubu.meti.go.jp/a32kikaku/kizashi/20240918/kizashi_report7.pdf」内でより詳細に紹介しています。


1.御社のお仕事、教えてください。

―――どんなお仕事をされていますか。

 弊社は1943年に創業しました。創業以来、自動化技術と流体制御技術を基盤に、技術革新を続け、現在では「自動機械装置」と「機器商品」の2つを軸に事業を展開しています。この両方を手掛ける会社は、世界的に見ても多くありません。装置と機器、どちらもつくってきたことは弊社の強みであり、今日の弊社の発展を支えています。

 弊社のコア技術である「自動化技術」は、あらゆる業界の自動化に貢献するため、その製品点数は増え続け、現在では50万点を超える膨大なラインナップを誇っています。
 また弊社が保有する技術は流体制御・空気圧・電動・・・と多岐にわたり、お客様のお困り事に合わせて製品を掛け合わせることで、弊社ならではのご提案をすることが可能です。さらに、ハードウェアだけでなく、ソフトウェアビジネスにも力を入れ、世界中のモノづくりの現場を支えています。

薬液用エアオペレイトバルブ(左)とブリスター包装機(右)

2.人材戦略委員会と未来人材プロジェクトを発足

―――「人的資本経営」に向けた推進体制について、教えてください。

 誰もが活躍できる「人を活かす経営」を目指していくため、2023年1月に「人材戦略委員会」を発足しました。また、全ての社員が活き活きと働ける会社・職場を実現するために、目指す人材像を描き、それに向けた人材戦略を推進していくことを目的に、「人材戦略委員会」の下部組織として「未来人材プロジェクト」を発足しました。
 経営と人事の融合の観点から経営企画部と人事部が組織運営に参画しています。事務局のほか、分科会(社員教育、海外人材など)もあり、現場の意見をしっかり聞いて対処することを大切にしています。

未来人材プロジェクト会合の様子
仕事上の課題について、意見を出し合います!

―――具体的にはどのような取組をしていますか?

 エンゲージメント調査の結果を踏まえ、「未来人材プロジェクト」で自社の状態を分析した後、部門長にフィードバックし、施策の検討と改善に取り組んでいます。
 同じく「未来人材プロジェクト」の取組の一環として、入社5年目までの社員から意見のあった業務上の課題や改善点等の1つ1つに正面から向き合い、検討及び対処をしています。
 また、自社のKPIやKGIから掘り下げるのではなく、視点を変え、自身の仕事や属する組織の活動が会社や社会にどのように貢献しているかを丁寧に伝え、社員が活動にコミットできるように努めています。

3.~エンゲージメント向上を目指して~

―――社員のエンゲージメントの向上を目指した取組について、教えてください。

 策定したPurposeやValues、人事評価制度などを効果的に社員に浸透させるため、社長と社員が直接対話する機会を設定しています。具体的には、タウンホールミーティングや若手社員との座談会を半期に数回開催し、社長は社員と同じ目線で対話しながらPurpose等の浸透を図っています。

タウンホールミーティングの様子
社長からの熱い想いに、社員たちは引き込まれます。

―――地域貢献活動にも積極的に取り組んでいると伺いました。

 はい、社員の家族も参加した地域清掃・森づくり等のボランティア活動や子供向けものづくり教室を定期的に開催しています。社員の家族にも会社の取組内容を知ってもらえる良い機会となっており、社員のエンゲージメントの向上につながっています。

地域清掃ボランティア活動の様子
森づくりボランティア活動の様子
社員の家族も、積極的に参加しています!

―――そのほか会社をPRするために行っている取組についても教えてください。

 中日ドラゴンズの本拠地であるバンテリンドームに広告を出したり、女子プロゴルファーの神谷そらさんとスポンサー契約を結んだりしています。
会社の知名度を高めることは、弊社で働く社員の満足度向上につながるものと考えており、実際に社員から大変好評です。
 また、知名度アップやリクルートのための取組としては、今年度からの新たな取組として、地元愛知県の大学とネーミングライツ事業契約を締結しました。名城大学の天白キャンパスでは、研究実験棟の愛称を「CKD Studio」に、また、名古屋工業大学では、学生交流スペースの愛称を「CKD Lounge」とし、多くの学生に親しまれています。
 このように、学生やその家族、社員の家族との接点が広がり、親しまれる取組を積極的に行っています。

CKD Studio(名城大学)
CKD Lounge(名古屋工業大学)
スタジオやラウンジの活用から、学生からの「CKDって何?」が増えることを期待しています。

4.人材重視の企業風土を構築していくために

―――今後の展望などについて教えてください。

 Purposeの実現に向けて、経営戦略・人的資本・財務戦略・サスティナビリティ戦略と人材戦略を連動させて、企業価値向上に取り組んでいきます。特に、弊社の長期経営ビジョン「10年VISION」に掲げる「人材重視の企業風土を構築」するためには、社員を大切にしエンゲージメントを高めていくことが最大の課題であると認識し、より人的資本投資に注力して取組を進めていきます。
 弊社の人材育成方針を実現するための重点方策であるエンゲージメントの高い働きがいのある職場づくりを目指し、成長・チャレンジの促進や働き方改革・働く環境整備、経営層との信頼関係構築等を推進し、「人材重視の企業風土」を築いていきます。

~ ★ ★ 企 業 情 報 ★ ★ ~

~~~ 会社情報 ~~~
会社名:CKD株式会社
代 表:代表取締役社長 奥岡克仁
所在地:愛知県小牧市応時二丁目250番地
企業HP:https://www.ckd.co.jp/