【きらり★vol. 4 】持続可能な未来、一緒に創りませんか?~ウェイストボックス 代表取締役 鈴木 修一郎さん~
みなさん、働いている会社の日々の業務がどれくらいの環境負荷を持っているか、可視化できていますか?もしまだなら、私たちにお任せあれ!
今回は名古屋市にあります株式会社ウェイストボックス 代表取締役の鈴木 修一郎さんにお話を伺いました。
1.御社のお仕事、教えてください
――― どんなお仕事、されていますか。
我が社は2006年に設立し、社名の「WasteBox(ウェイストボックス)」は「ゴミ箱」という意味です。規格外という理由で大量に廃棄されているゴミ(=資源)をエコプロダクツに生まれ変わらせ、もう一度、世の中に循環させたいという想いが込められています。
現在は環境負荷の把握と情報開示を専門にしており、特に気候変動に関する取り組みを15年以上続けています。
具体的には、「カーボンマネジメントサイクル」という仕組みを提唱しています。これは、税理士が行う財務会計の炭素版みたいなものです。2023年から上場企業はサステナビリティ情報の開示が実質義務化されているので、企業が脱炭素化を目指すための5つのステップ(排出量把握・目標設定・排出削減・ニュートラル化・情報開示)を通じて、企業の脱炭素化を支援しています。また、Jークレジット(詳細は後述)の取得や活用に関するサポートも行っています。「環境と経済の両立」を本気で目指しているんです!
2.この会社を作ったきっかけは「まぼろしの滝」!
――― どうしてこの会社を作ろうと思ったのですか?
中高時代は「山岳部」、大学では「探検部」に所属し、1年のうち3分の2を山の中で過ごしていました。大学時代、中国四川省の山奥に「まぼろしの滝」があることを知り、「見た人は誰も生きて帰れない」という伝説に惹かれ探しに行くことにしました。
当時、滝への入り口は林業局の拠点で、そこからは測量隊が森を切り開いた道を進みます。10km程度の道のりも、増水や怪我で何度も行く手を阻まれ1年では終わりません。何年も探検に行くことになりましたが、そのたびに森が破壊されている姿を目の当たりにし、この経験から「環境保全に関する仕事が必要だ」と強く感じました。
その後、職を転々としながらお金を貯め、具体的にどんな会社を作ろうか迷っていたときに株式会社リサイクルワン(現:株式会社レノバ)に出会い、環境やリサイクルについて学びました。そして、2005年の愛知万博で環境保全が注目されたことを機に起業に至りました。
3.当局との馴れ初め教えてください!
――― 当局とのお付き合いについて教えてください
起業後は工場からごみを集めリサイクルして販売する仕事をしていましたが、リーマンショックの影響で仕事が無く苦しい時期に、思わぬ転機を迎えました。それは、ある企業から「CO2排出量の計算をしてほしい」という依頼を受けたことです。そこからCO2排出量の算定をビジネスとして始めました。
2008年、京都議定書目標達成のため政府が始めた国内クレジット制度を普及するため、中部経済産業局ではCO2排出量の算定ができる企業を探していました。当時中部地域ではこうした業務を実施できる企業がほとんどなく、我が社に声がかかったのが局とお付き合いが始まったきっかけです。
その後、制度の名前はJークレジット制度※に変わりましたが、引き続きクレジットの認証業務を担わせていただいています。
※Jークレジット制度とは
省エネルギー設備の導入や再生可能エネルギーの利用によるCO2等の排出削減量や、適切な森林管理によるCO2等の吸収量を「クレジット」として国が認証する制度
2017年、トランプ政権が誕生すると、オバマ政権下で環境保全に関わっていた多くの専門家が民間企業に移り、欧米を中心に環境ビジネスの新たなブームが訪れました。そして国内では、2020年、菅政権が「カーボンニュートラル宣言」を発表すると、環境ビジネスはまるでバブルのように急成長を始めます。その恩恵を受け、仕事の依頼が急増しました。
4.「国内初・唯一」輝かしい認定ですね!
――― 環境に関する様々な認定を受けていますね!
我が社は、中小企業向けに、科学的根拠に基づいた温室効果ガスの排出削減目標(SBT)を設定する支援を行っています。2020年には国内初の中小企業向けSBT認定を取得し、2030年までに温室効果ガス排出量を2018年度比で50%削減する目標を掲げています。
また、国内で唯一CDP気候変動コンサルティング&SBT支援パートナーのパートナーとして、企業が気候変動に関する情報を透明に開示できるようサポートしています。これは本当にすごいことですよね!
★SBT認定について詳しく知りたい方は、ぜひYouTube公式チャンネルをご覧ください!
5.これからも、きらり、かがやくために
――― 今後の展望はどうですか?
今後の展望としても「環境と経済を両立する会社」を目指しています。今後も持続可能な社会の実現に向けて、企業の脱炭素化を支援する取り組みをさらに強化していく考えです。
具体的には、2022年7月に「一般社団法人炭素会計アドバイザー協会」を設立しました。カーボンクレジットの創出や調達を支援し、企業が持続可能な成長を実現するためのパートナーとして共に歩んでいきます。
「環境保全が企業活動として認められる社会を構築していきたい」との思いを持ち続け、これからも積極的に活動を展開していきます。
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~~~ 会社情報 ~~~
会社名:株式会社ウェイストボックス
代 表:代表取締役 鈴木 修一郎
所在地:愛知県名古屋市東区東桜1-13-3 NHK名古屋放送センタービル16階
企業HP:https://wastebox.net/